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見ず知らず [想う。]

彼は 遠い。
届くことがない、て、ずっと判ってたけど
あらためて 傷みとともに、触れてしまうと

もう
無限の距離。

かなわないもの だと、悟るほかない。



初まりはふたりともに、同じだった。

同じ景色に、空気に、時間に  一喜一憂した。

オナカを痛めてわらい転げた。
電話口で、自分のことのように涙した。
遅くまで、なにを語らうことなく 側にいた。
暗号のような 会話を紡いだ、メールをかわした。


それが、お互いだった。

ふたり だった。




何時かは、て気づいてた。
ほんのわずかな部分も、認めたくなかった
から。

みない、みえないと、想ってた。
言いきかせてきた。
















感じてしまった。

避けてきた、ほんの少し の 部分を。
認めたくなかった、それなのに。






なかったことに、しなければ。
思う、からこその 想い がゆえ。


そう

これが、確信 で、ないように。


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